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50人以上になる前の準備

事業場の人数が常時50人以上になると、衛生管理者と産業医を選び、衛生委員会を設けることなどが必要になります。何を、だれが、いつまでに決めるかを、印刷して使えるチェックリストと、上司に相談するためのシートにまとめました。ひとりで決めずに、会社や産業医と相談しながら進めましょう。

最終更新日:2026年10月19日

50人以上で必要になること

人数は、会社全体ではなく、工場・支店・営業所など場所ごとの「常時使用する労働者」の数で数えます(人数で変わる決まり)。常時50人以上になると、次のことが必要になります。

  • 衛生管理者と産業医を選ぶ。選ぶ必要が生じた日から14日以内に選び、選んだら遅滞なく、所轄の労働基準監督署長に報告します(報告は原則として電子申請)。
  • 衛生委員会を設けて、毎月1回以上開く。業種と人数によっては(常時50人以上または100人以上)、安全委員会も必要です。2つをまとめて安全衛生委員会にできます。
  • 業種によっては、安全管理者も選ぶ。
  • 健康診断とストレスチェックの結果を報告する。健康診断を行うこと自体は人数に関係なく必要です。常時50人以上になると、定期健康診断の結果の報告と、1年以内ごとに1回のストレスチェックとその結果の報告が加わります(いずれも所轄の労働基準監督署長へ)。

衛生管理者には免許などの資格が要り、試験を受けて免許を申請するまでに時間がかかります。50人に近づいたら、早めに準備を始めましょう。人数がさらに多いと必要になること(総括安全衛生管理者など)は、人数で変わる決まりにまとめています。

準備チェックリスト

決まりの欄は法令で決まっていること、準備の欄は進め方の例です。担当と期限は、上司と相談して書き込みます。入力した内容は、この画面を閉じると消えます。印刷して使ってください。

50人以上になる前の準備チェックリスト

  1. 決まり選ぶ必要が生じた日から14日以内に選び、選んだら遅滞なく、所轄の労働基準監督署長に報告する(原則として電子申請)。人数に応じて1人以上。製造業・建設業などは、第一種の免許などが必要。

    準備受験する人を決め、受験資格(実務の経験)を確かめて、試験を申し込む。合格したら免許を申請する。(衛生管理者のなり方)

  2. 決まり選ぶ必要が生じた日から14日以内に選び、選んだら遅滞なく、所轄の労働基準監督署長に報告する(原則として電子申請)。

    準備依頼先を探し、訪問の回数や報酬など、契約の内容を会社で決める。(相談先)

  3. 決まり製造業・建設業・運送業など対象の業種では、選ぶ必要が生じた日から14日以内に選び、選んだら遅滞なく、所轄の労働基準監督署長に報告する。一定の学歴と実務の経験があり、安全管理者選任時研修を修了した人など(労働安全コンサルタントも可)から選ぶ。

    準備候補者の実務の経験の年数を確かめ、選任時研修の日程を調べる。(安全管理者のなり方)

  4. 決まり衛生委員会を設け、毎月1回以上開く。業種と人数によっては(常時50人以上または100人以上)安全委員会も(2つをまとめて安全衛生委員会にできる)。

    準備人数と業種から、必要な委員会を確かめる。(どの委員会が必要?)

  5. 決まり議長と、衛生管理者・産業医(安全委員会は安全管理者)などを委員にする。議長を除く委員の半数は、過半数の労働組合(ない場合は過半数代表者)の推薦にもとづいて指名する。

    準備議長と委員の候補を挙げ、推薦をもらう段取りを決める。(安全衛生委員会の作り方)

  6. 決まり議事の概要を、開催のたびに働く人に知らせる。重要な議事の記録は3年間保存する。

    準備開催日、議題、議事録の作り方と、知らせ方(掲示など)を決める。(安全衛生委員会の議題と議事録)

  7. 決まり衛生管理者は少なくとも毎週1回、産業医は原則として毎月1回、作業場を巡視する。

    準備巡視の曜日と、記録の残し方を決める。(衛生管理者の職場巡視)

  8. 決まり健康診断を行うこと自体は人数に関係なく必要。常時50人以上になると、定期健康診断の結果を、遅滞なく所轄の労働基準監督署長に報告することが加わる。

    準備健康診断を頼んでいる医療機関と、報告に必要な数字の受け取り方を確かめる。

  9. 決まり常時50人以上の事業場では、1年以内ごとに1回行い、その結果を所轄の労働基準監督署長に報告する。50人未満の事業場は今は努力義務で、2028年(令和10年)4月1日からは人数に関係なく実施が義務になる(報告は50人以上の事業場だけ)。

    準備実施を頼む先(医師・保健師など)と、実施の時期を決める。

上司への相談シート

体制づくりは、担当者ひとりでは決められないことが多くあります。会社で決めてほしいことを1枚にまとめて、上司に相談しましょう。

安全衛生の体制づくりについての相談

必要になること

会社で決めてほしいこと

  1. 衛生管理者を受験する人と、受験や免許の申請の費用、試験の日の勤務の扱い
  2. 産業医の依頼先と、契約の時期・内容
  3. 委員会の議長と委員の候補、初回の開催日
  4. 準備を進める社内の担当
  5. 費用(受験、研修、産業医の報酬など)の予算

メモ

相談先

  • 所轄の労働基準監督署:選任の報告、委員会の決まり、自分の事業場がどの業種に当たるかなど。
  • 産業保健総合支援センター:各都道府県にあり、事業者や衛生管理者などからの産業保健の相談に応じ、研修も開いています。
  • 地域の医師会:産業医を探すときの相談先の一つです。地域によって窓口が違うので、それぞれの医師会に確かめてください。
  • 公益財団法人 安全衛生技術試験協会:衛生管理者の試験の日程と申し込み。

出典

  1. 岩手労働局・盛岡労働基準監督署「労働安全衛生法に基づく安全衛生管理体制を整備しましょう」(規模・業種ごとの選任、選任期限と届出、委員会)
    https://jsite.mhlw.go.jp/iwate-roudoukyoku/content/contents/0509anzenkanritaisei.pdf
  2. e-Gov 法令検索「労働安全衛生法」(第10条〜第13条、第17条〜第19条、第66条の10、附則第4条)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000057
  3. e-Gov 法令検索「労働安全衛生法施行令」(第2条〜第5条、第8条、第9条)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000318
  4. e-Gov 法令検索「労働安全衛生規則」(第4条、第5条、第7条、第10条、第11条、第13条、第15条、第23条、第52条、第52条の9、第52条の21)
    https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032
  5. 厚生労働省「ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策」(50人未満の事業場への義務化は令和10年4月1日から)
    https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html
  6. 厚生労働省「労働者死傷病報告の報告事項が改正され、電子申請が義務化されました(令和7年1月1日施行)」(安全管理者・衛生管理者・産業医の選任報告も電子申請が義務に)
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/denshishinsei_00002.html
  7. 独立行政法人 労働者健康安全機構「産業保健総合支援センター(さんぽセンター)」
    https://www.johas.go.jp/shisetsu/tabid/578/Default.aspx
  8. 一般社団法人 横浜市医師会(神奈川労働局 掲載)嘱託産業医の選任についての案内(地域の医師会が産業医の相談を受けている例)
    https://jsite.mhlw.go.jp/kanagawa-roudoukyoku/content/contents/001847018.pdf
  9. 公益財団法人 安全衛生技術試験協会
    https://www.exam.or.jp/

このページは一般的な準備の整理で、チェックリストと相談シートは、このサイトで作った参考の様式です(法令で決まった様式ではありません)。業種の区分や人数の数え方など、個別の事業場で法令上どのような対応が必要かは、所轄の労働基準監督署や専門家にご確認ください。