安全管理者を選ぶ業種
安全管理者は、次の業種で常時50人以上の労働者を使う事業場で選びます(労働安全衛生法施行令第2条・第3条)。

林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業、機械修理業
衛生管理者は業種を問わず常時50人以上の事業場で選ぶので、これらの業種では、衛生管理者と安全管理者の両方を選びます(衛生管理者と安全管理者をくらべる)。
なれる人
安全管理者には国家試験がありません。学歴に応じた年数の「産業安全の実務」の経験があり、安全管理者選任時研修を修了した人がなれます(労働安全衛生規則第5条、昭和47年労働省告示第138号)。
| 学歴 | 産業安全の実務の経験 |
|---|---|
| 大学・高専の理科系統の課程を卒業 | 2年以上 |
| 高校の理科系統の学科を卒業 | 4年以上 |
| 大学・高専の理科系統以外の課程を卒業 | 4年以上 |
| 高校の理科系統以外の学科を卒業 | 6年以上 |
| 学歴を問わない | 7年以上 |
どの場合も、経験に加えて安全管理者選任時研修の修了が必要です。職業訓練の課程を修了した人にも、別に年数が決まっています。労働安全コンサルタントは、研修なしでなれます(2006年10月1日の時点で、安全管理者として2年以上の経験があった人などには、研修についての経過措置があります)。
「産業安全の実務」と研修

「産業安全の実務」は、安全を専門にする業務だけでなく、生産ラインの管理の業務なども含めてよいとされています。安全管理者選任時研修では、安全管理、安全教育、関係法令を学びます。各地の労働基準協会などが開いています。
選んだら
- 14日以内に選ぶ。人数が50人以上になったときなど、選ぶ必要が生じた日から14日以内です。
- その事業場に専属の人を選ぶ。2人以上選ぶ場合で、その中に労働安全コンサルタントがいるときは、そのうち1人は専属でなくてもかまいません。
- 労働基準監督署長に報告する。選んだら、遅滞なく所轄の労働基準監督署長に、電子申請で報告します。研修を修了したことの証明(写しのデータ)を添えます。
- 選ぶ人数。人数による決まりはなく、1人以上を選びます。
- 専任が必要な場合。建設業・有機化学工業製品製造業・石油製品製造業は300人以上、ほかに500人以上・1,000人以上で専任が必要な業種があり、それ以外の対象業種でも2,000人以上で過去3年間の休業1日以上の死傷者が100人を超える事業場では、1人を専任にします(労働安全衛生規則第4条)。
選んだあとは、作業場などを巡視し、危険のおそれがあれば直ちに防止の措置をとります。事業者は、安全管理者に安全の措置をとる権限を与えます(労働安全衛生規則第6条)。
進め方の工夫
次は法令の決まりではなく、続けやすくするための工夫です。
- 対象の業種で50人に近づいたら、早めに候補を決める。実務の経験の年数を確かめ、選任時研修の日程を調べておきます。
- 2人目も育てておく。1人だけだと、異動や退職で欠けたときに困ります。
- 巡視の記録を残す。見つけた危険と、とった措置を記録しておくと、委員会での報告や、次の対策の検討に使えます。
安全ヨシでは
- 職場巡視を記録できます。指摘は写真付きの気づきとして残し、必要な措置、担当者、期限、対応状況まで入力できます。
- 帳票にできます。月次の巡視結果報告書(Excel)や、掲示用の職場巡視記録(PDF)を作れます。
- 見つけた危険を、そのまま次へ。同じ記録から、リスク評価や KYT に広げられます。
App Store で近日公開
出典
- e-Gov 法令検索「労働安全衛生規則」(第4条〜第6条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000032 - e-Gov 法令検索「労働安全衛生法施行令」(第2条・第3条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/347CO0000000318 - 厚生労働省 法令等データベース「労働安全衛生規則第五条第三号の厚生労働大臣が定める者」(昭和47年労働省告示第138号)
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=74007000&dataType=0&pageNo=1 - 千葉労働局・各労働基準監督署「安全衛生管理体制」(「産業安全の実務」の範囲、安全管理者選任時研修、選任報告)
https://jsite.mhlw.go.jp/chiba-roudoukyoku/…/anzeneisei_kanrisya_CHIBA.pdf - 厚生労働省 掲載資料(安全管理者選任時研修の科目と範囲)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei14/dl/080201c_0002.pdf
このページは一般的な決まりの整理です。業種の区分や資格の細かな要件など、個別にどう扱われるかは、所轄の労働基準監督署にご確認ください。
